満開のさくら色を探して・・|革ブランドAETHER

満開のさくら色を求めて|革製品

今日はエーテルで一番好きな革の話をします。最も時間と手間をかけ、ページでは語れないほど思い入れも人一倍。「さくら色コードバン」が誕生するまでのお話です。

きっと初めて名前を聞く人が多い、「コードバン」。特徴は、なんといっても極上の艶、しっとりとキメの細かい肌目、繊維のぎゅっと詰まった革の厚み!その美しい風格は、「革の王様」とも呼ばれています。(納得の呼び名!)

【もっと知りたい!コードバンの詳しい説明はこちら】

一目ぼれの出会い

初めてコードバンに一目ぼれしたのは、他社のお店を見学していたとき。 明らかに他とは違う 、革の底からじわりと染まったかのような深い色や、美しい光沢に驚きました。手に入れたい!と思ったものの、色展開は黒と茶色のみ。 内装もどこか物足りなくて・・。それもそのはず、そこはメンズ向けの革製品のお店だったのです。それからどんなに検索しても、他のお店に行って も、好みのコードバンの財布には出会えずじまい。

ひょっとすると「女性のためにつくら れたコードバンがない」のでは?その事に気付いたとき、「絶対にエーテルで作ろう。」そう決心しました。 素材として、使い込むほど味が出るのは革ならではですが、コードバンは使うほど艶が増し、さらに美しさに磨きがかかります。希少かつ上質で、手に触れるほど美しくなる。そんな革だから、女性にこそ持って欲しい・・そう思うからです。

革の入手すらも鬼門なコードバン

まず、革の手配。これが予想以上に困難です。生産している所が世界で2社のみ、1社はある靴のブランド専門。残る一社は日本でしたが、新規の取引は1年以上待たないとできないと・・・その他兵庫のタンナーに会いに行ったり、革の名産・栃木に行ってみたりしましたがそれでも作ってくれるところは見つかりませんでした。

おちゃめな働き者、宮内産業の三村さん

そんな中初めて「やってみます!」と名乗りでてくれた工場がありました。長野県宮内産業の、三村さん。革産業の工場でいくつも働いた経験を生かし、美しく豊かな北アルプスが生んだ上質な革のPRも手がけている、大ベテランです。

「今までにない、女性向けのコードバンを作りたいんです。」というメールに、「私でできることがあれば!」と心よい返事をして下さった三村さん。「長野で生まれた革の良さを広めたい」という三村さんの思いと、「こだわりのある良い革で製品を仕立てたい」という私たちの思いは見事に合致。コードバンが作れる!と嬉しさの余り3日後には長野の工場を見学しにいきました。

話すと分かる、三村さんの口ぶりはとても柔らかです。優しい口調の中に、工場への誇りや革への愛情が伝わってきます。長年いろんな技術職を経験し、その働きぶりゆえに工場内でマルチに動くことを許されている三村さん。「もういろんな仕事をしていてなかなか休みがないんですよ!」と明るく言いながら、
通常3ヶ月かかるサンプルの色だしの工程を、私たちのために1ヶ月で何十回も試してくれましたおかげで、納得のいくサクラ色がとうとう完成しました。エーテルのコードバンは、この方なしには語れません。(でも心配なので、少しは休んで欲しいです・・!)

満開になったばかり、柔らかなさくら色

探し始めてから約一年、やっと完成したコードバン。こだわったのは、可愛らしいけれどどこか儚さや情緒を感じられる、奥深いさくら色。そして、硬質で丈夫なコードバンの革を、柔らかくしなやかに見せてくれる色の透明感。薄い色では出にくいのですが、革の底からじわりと染まっている感じをだしたくてあえて染料をところどころ拭きあげ濃淡を残しました。

当初「コードバンを女性向けにやってるところなんてないよ!」「仕入れから難しいと思う」と口を揃えてベンダーさんに言われましたが、諦めなくて良かった。「この革のよさをエーテルのお客様なら絶対に分かってくださるはず!」と思って、こだわりをたくさん詰め込んださくら色コードバン。ぜひ、店頭で光に当ててみたり、触って質感を確かめてみて下さい。きっと他の革とは違う質感に驚くはず!エーテルのコードバンは、まだまだ進化する予定です。春には、新色も出るかも・・?どうぞ楽しみにしていてくださいね!

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