先日もUPした、イタリア日記の続編。今日はローマで立ち寄った、蚤の市のお話です。
ローマのにぎやかな広場や通りで週末に開かれる蚤の市の主役はアンティーク。古道具、食器、家具、ポスター、切手や手紙、レコード、靴、など。時代を経ても色あせない、魅力を持った物に出逢えます。しかもとってもお得に手に入れるチャンス!大変にぎわっています。早朝から活気があってお店の人も、お客さんもみんな楽しそう。日用品も破格で売っていますから、地元の人が沢山います。私たちのお目当てはアンティーク品。レコードや食器、古本など。同行したデザイナーは、誰かが書いたはがきを購入しました。「紙って良いですよね。昔誰かが、大切な誰かのために書いた手紙が、年月を経て、私の元にたどり着いた。時代や国境も越えて、受け継がれていく誰かの想いに、今こうして出逢うことができるって、素敵じゃないですか。」とデザイナー。私は大好きなアールデコ調のポスターと、戦前パリで使われていたというアンティークグラスを購入。ポスターは、家のソファーがある部屋に飾る予定で、すぐにその光景が想像できました。実は、前々からポスターやレコードなどは集めて部屋に飾ったりしていたのですが、アンティークの食器や家具には手を出せずにいました。私は、「アンティークって、少しハードルが高いと思っていたんです。」と店主に問いかけました。すると店主は、「無理に買う必要はないじゃない?自然と欲しいと思えたら。要は、そのものが好きかどうか。そして自分の生活にうまくミックスできるかどうか。例えば、ワイン一杯、戦前パリで使われていたこのグラスで飲む。昔の人が過ごしていた良い時間を、今この時に自分も感じながら飲む。そういう時間を楽しめる人が買えば良いんじゃないかな。そうすると、時を越えて、今あなたの手元にあるこのグラスが、あなたの生活を豊かにしてくれるから。」と話してくれました。 自分の気持ちに素直になって、いいと思う物を大切にしていく心が、かっこいいな。と思いました。
わたしたちのものづくりも、好きなものを好きと言い続けながら、続けていきたい。受け継いでもらえるものを作りたいと改めて感じました。
ポルタ・ポルテーゼ(Porta Portese)はローマ最大の蚤の市。
場所はイッポーリト・ニエヴォ広場(Piazza Ippolito Nievo)からエットーレ・ロッリ通り(Via Ettore Rolli)左手、ポルトゥエンセ通り(Via Portuense)にかけて、ポルトゥエンセ門の右手までの一帯。毎週日曜日7:30から14:00まで。トラステヴェレ大通り(Viale di Trastevere) 。
●テルミニ駅よりバスH番・75番など、トラステヴェレ方面行きに乗りポルタポルテーゼ界隈で下車(賑わっているのでスグわかります)
●トレニイタリアFSのトラステヴェレ駅下車(降りた後は、賑わっている方向へ)
●トラム3番、8番で、ポルタポルテーゼ界隈で降りる