みなさん、こんにちは。
連載スタートから半年が過ぎたコンテンツ“旬の花と、花言葉”は、四季の折り返し地点。明るい色が満ちる春の芽吹きに向けて、また新たな花々の魅力をお伝えしたいと思います。
ということで本日は、“旬の花と、花言葉”1月篇。ご紹介するのは、球根付きのミニ水仙“ティタティタ”です。
昨年に引き続き、好評の“季節のミニブーケ”のプレゼントもありますので、どうぞ最後までお付き合いください。
妖精のようなミニ水仙「ティタティタ」
この連載で、いつも素敵なアレンジメントをつくってくださるフローリスト上田みどりさんのお店「ハナと枝」で、とっても愛らしいお花を見つけました。
「ティタティタ」は、豊富な種類がある水仙のひとつ。15~20センチ程度のミニサイズの水仙です。“ティタティタ”という名前の響きがキュートですよね。
テータテート・ティタテイト・チタチタなどいろいろな呼び方があるのですが、この小さな妖精のようなお花には“ティタティタ”が似合うような気がします。
花名の「Tete a tete」は、フランス語で“ナイショ話”を意味するそうで、水仙の花が群生する姿が、顔を寄せ合っておしゃべりをしている様子に見えたということなんでしょうね。
確かに、二輪の花が咲く姿は、小さな子どもたちがコショコショ話をするようにチャーミングです。いつも思いますが、お花の名前をつける人々はとっても詩人でロマンティストですよね。
ティタティタを含む水仙の花言葉は『自己愛』。
黄色の花には、『私のもとへ帰って』という言葉も。
水仙の学名「Narcissus」には、ふたつの由来があると言われています。
ひとつは、ギリシャ神話に登場する美少年“ナルキッサス”。池に映る自分の姿に恋いをして水仙になってしまったというお話です。「自己愛」という花言葉もここからきていると言われています。
もうひとつは、水仙の毒。嘔吐や昏睡といった水仙の中毒症状の中から「麻痺」を意味する“ナルケー”が由来になったという説があります。
『フローラ逍遥』という書籍の中で、著者の渋澤龍彦は、ギリシャ神話のナルキッサスも自己陶酔というある種の麻痺を起こしていたのではないかと考察しています。それは水仙の毒素と同じようなものではないかと。
フムフムと想像を膨らませてみましたが、ティタティタの愛らしい姿を見ていると、まあ難しいことはいいよね、という気もしてきます。
ただ、この水仙の中毒は案外身近。繁殖力が強く里山に多く自生する水仙をニラやノビルと間違えて食べてしまうというケースが多いのだとか。症状が重いこともあるようなので気をつけたいですね。
おしゃれさんに人気の球根植物
お花は好きだけどフラワーベースに活けるのが苦手…という方には、球根植物が断然オススメです!
「小さなガラスのコップや瓶に入れるだけで可愛いですよ」という、フローリストのみどりさんの言葉の通り、家にあるコップやジャムの空き瓶にポンと活けるだけ。いや、入れるだけ。
お水は根が触れる程度でいいですし、球根のサイズに合わせた容器を選べば安定感も抜群です。お水の入れ替えの度にアレンジが崩れてしまう…なんていう心配もありません。
形や高さに変化をつけて飾るだけでお部屋がぐ~っとおしゃれに。気分によって器を変えても楽しいですよね。
すり鉢状のお皿に活ければ、ちょっと和な気分。もちろん、剣山を使う必要もなく、お皿の上にポンと置くだけで絵になってしまう。これは面倒くさがりには最高ですよね。
ガラスに活ける雰囲気とはまた違い、すっと伸びる葉や茎の美しいラインと、パッと花が開くフォルムに見惚れてしまいます。湖の白鳥のようにも見える優雅な姿にしばしうっとり。
すっかり水仙の魔法にかかってしまいました。さすが、“水の仙人”と呼ばれるだけありますね。
友だちに贈りたくなる“球根ブーケ”
親しい友だちのギフトや手土産にお花を選びたい。そんな時には“球根ブーケ”がオススメです。特に可愛いミニサイズのティタティタは、何気ない日のプレゼントにぴったり。
簡単に活けられる球根植物なら「ちょうどいい花瓶を持っているかな?」なんていう心配も必要ありません。そして何より、ちょっとした驚きがありますよね。
「水耕栽培でお花が終わったら、花芽だけカットして土に植えれば翌年またお花が咲くと思いますよ」と、フローリストのみどりさん。
長い期間楽しんでもらえる球根植物は、お花好きの方にもきっと喜ばれますよね。水仙の他にも、ヒヤシンスやムスカリなど、いろいろな球根植物と混ぜても素敵かもしれません。
今年も、ミニブーケをプレゼント!
この連載では、毎月1名様に季節のミニブーケをプレゼントしています!
引き続き、いつも素敵な旬のお花を教えてくれる「ハナと枝」のみどりさんに、瑞々しい旬のお花を選んでもらいますので、どんなブーケが届くかお楽しみに!
みどりさんの美しいブーケが、季節の彩りを連れてきてくれるはずです。ぜひご応募ください!
応募締切:2月2日(火)まで
※こちらの応募キャンペーンは終了いたしました。ご応募ありがとうございました。当選者の方には、後日ご記入いただいたメールアドレスにご連絡させていただきます。メールフィルタをご利用されている場合は、[aet.jp]ドメインからのメールを受信できるように設定してください。
【水仙(ティタティタ)】
学名:Narcissus cyclamineus ‘Tete a tete’
分類:ヒガンバナ科スイセン属(ナルシサス属)
原産地:欧州南部、地中海沿岸
別名:ニホンカンズイセン(日本寒水仙)、雪中花(セッチュウカ)
開花期:冬から春
誕生花:1/3(白)1/4(白、黄)1/13(白)
花もち:1週間程度(切り花の場合)