みなさん、こんにちは。
新しい一年がはじまりましたね。キーンと冷えた空気に気持ちが凛としてきます。今年の冬は寒いのか、先日は東京でも雪が降りましたね。
公園でかけまわる子どもたちのように、素直に雪景色を楽しみたいところですが大人はそうはいきません。電車は?長靴は?と、ついつい現実の世界へ。今度は休日に降らないかな~なんて願ってみる今日この頃です。
さて、本日の“旬の花と、花言葉”は、冬から春にかけて長い期間美しい花をつけ、雪景色にも映える“ツバキ”をご紹介します。
今年ももちろん季節のブーケプレゼントがございます。どうぞ最後までお付き合いくださいね。
ココ・シャネルが愛した花“ツバキ”
万葉集にも記録があるように古来より愛されてきた日本を代表する花“ツバキ”。
神事に捧げられる榊のように常緑の葉を持つ木に神が宿るという信仰から、同じく常緑のツバキも神性な草木として神社や寺などに植えられてきました。
ツバキの花の美しさが注目されるようになったのは後のことのようで、一説には桃山時代の茶人が梅に代わってツバキを用いたことがきっかけで、冬のお茶席に欠かせない茶花になったのだとか。
その後、江戸時代になるとツバキの人気は一般にも広がり一大園芸ブームに。あちこちで縁起のいい庭木として植えられるようになったのだそうです。
ツバキがヨーロッパへ渡ったのは18世紀頃のこと。学名は“Camellia japonica” 。まさに日本を代表する花です。端正で華やかでありながら香りのないツバキはその慎ましい美しさから“東洋のバラ”と称賛され、日本の固有種をもとに多くの園芸品種が誕生しました。
ココ・シャネルが生涯愛した花としても有名ですよね。シャネルのよき理解者であり盟友のアーサー・カペルから白いツバキを贈られたシャネルは、デザインのモチーフとしてツバキを愛するようになりました。
芯のある女性として強さとしなやかさを生涯持ちつづけたシャネル。ツバキの花は、哲学のある美しさを追求したブレない人、シャネルの姿そのものだと思えてきます。
花言葉は「控えめなすばらしさ」
このコンテンツ“旬の花と、花言葉”では、「ハナと枝」のフローリストみどりさんにいつも美しい花をセレクトしていただいています。今回は、“侘助”という品種の中からとても愛らしいツバキを届けてくれました。
ピンク色の中に混じる白紋、枝に小振りな花をいくつもつけるその姿はとても可憐で健気。大きな花をつけるツバキとはまた違った魅力が溢れています。
ツバキの花言葉は『控えめなすばらしさ』『色褪せぬ愛情』。
また、色ごとの花言葉も素敵です。
赤い花は『気取らない魅力』『謙虚な美徳』
白い花は『理想の愛』『完全なる美しさ』
ピンクの花は『控えめな愛』『控えめな美』。
どの花言葉もやっぱり控えめですが、背筋をピンと伸ばしたくなるような強さを感じるから不思議です。
フランスの作家アレクサンドル・デュマ・フィスの小説『椿姫』が書かれたのは1848年。戯曲化された椿姫はオペラでも大成功し現在に至るまで世界中で演じられています。
日本の茶人や華人、ヨーロッパのココ・シャネルやデュマ・フィスなど、世界中のアーティストを魅了してきたツバキ。まさに日本の美意識のかたまりのような花に、わたしたちエーテルも学ぶべきことがたくさんありそうです。
お好きな花器でさりげなく
大きな花をつける華やかなものから可憐な花までツバキの種類は多種多様です。
ツバキは花もちがいいので、咲いている花と蕾がついた枝を購入すると長く楽しむことができます。
スウェーデンの作家リサ・ローソンの少し個性的な花器には、大きく真っ赤なツバキをいけてみました。すてきな帽子をかぶった貴婦人のように見えませんか?
白玉という真っ白なツバキは透明感のある器に。赤やピンクも華やかですが白いツバキはモダンですね。さりげなく一輪を飾るだけでも絵になります。
小振りなピンクの侘助は、小分けにして小さな花器にいくつもいけて部屋のあちこちへ。目に入るたびにパッと気持ちが明るくなります。枝も花も葉もしっかりしていますから花の扱いも難しくありません。
神が宿るとされるだけあって、ツバキは濃い緑色の葉も美しく魅力的。葉と花のバランスをみながらぜひ楽しく飾ってみてくださいね。
季節のミニブーケをプレゼントします!
この連載では、毎回季節のミニブーケをプレゼントしています。今年も一年、たくさんのお客さまにご応募いただきました!コンテンツのご購読ありがとうございます!
いつも素晴らしい旬のお花を教えてくれる「ハナと枝」のみどりさんに、素敵なアレンジメントをつくっていただきますので、どんなブーケが届くのかお楽しみに!
どうぞ、ふるってご応募くださいね!
※今月の応募キャンペーンは締め切らせていただきました。ご参加ありがとうございました。当選者の方には、ご記入いただいたメールアドレスに後日ご連絡させていただきます。メールフィルタをご利用されている場合は、[aet.jp]ドメインからのメールを受信できるように設定してください。
【ツバキ】
学名:Camellia japonica
分類:ツバキ科ツバキ属
原産地:日本、台湾、朝鮮半島南部、中国
別名:ヤブツバキ(藪椿)、ヤマツバキ(山椿)
開花期:12月~5月
誕生花:1/1(白)、1/2(赤)、1/25(白)、1/27(赤)
花もち:3〜7日