パイソンレザーのお手入れ方法について
パイソン革はお手入れの仕方など、あまり詳しく知られていないかもしれません。
丁寧に使えば、とっても頑丈で長持ちする革なので、皆さんにパイソンを使うときのコツと、お手入れ方法をご紹介します。
パイソン革のお手入れ
市場には沢山のレザーケアのお手入れ・メンテナンスの方法がありますが、パイソンの場合は少々注意が必要です。
パイソンをお手入れするときは必ず、パイソン専用もしくはエキゾチックレザー専用のお手入れ用品を使用するようにしてください。
パイソン革の表面(マット仕上げ)は、薬剤などが浸透しやすい性質があります。パイソン専用のレザー用品以外のクリームやスプレー、ワックスを使うと、塗ったところが濃くなるなどのシミや色ムラ、色落ちが発生する可能性が高くなります。
また、パイソンも他のレザーと同様、水に弱い性質です。購入時には必ずパイソン専用の防水スプレーを塗布することをオススメします。パイソン製品を手に入れた時のコンディションを出来るだけ保ちながら、使用していく中で自然な変化(経年変化)を楽しんでいただきたいので、日常のお手入れは、シンプルな方法がベストです。
1、柔らかく毛束の細い馬毛ブラシで全体をブラッシング、ホコリやチリを落とします。鱗の流れに沿った方向にブラッシングする必要が有ります。
2、Collonil(コロニル)の爬虫類専用のエキゾチックスプレー(ツヤだしと防水)を20㎝話して表面が軽く湿る程度にスプレーします。
4、乾いた後、ポリッシングクロスで乾拭きしてください。
パイソン革の良くある疑問
パイソンに関する記事は日本には少なく、お手入れなど難しそうという声を良く聞きます。そこでよくあるご質問と対処法をご紹介します。皆様のお役に立てれば嬉しく思います。
Q:パイソンレザーを他の革のケア用品でお手入れしたらどうなりますか?
A:シミや色ムラになる可能性があります。薬品の成分が強いと、革を傷めたり、色落ちの原因になります。必ず、エキゾチックレザー専用のケア用品を使用してください。
Q:濡れてしまいました。ドライヤーで乾かしても大丈夫ですか?
A:ドライヤーは絶対にNG!革は熱に大変弱く、縮んだり、乾燥してヒビ割れの原因になります。特にパイソンは、ウロコがめくれてくる原因になりますので、優しくタオルドライをし、自然乾燥します。
Q:パイソン革のウロコの先端が「ペラペラ」しているのは、はがれたり・取れたりしないか心配です。
A:パイソンのウロコの「ペラペラ」は、ヘビ革の「本物としての証」であり、天然皮革と牛革などの型押し革との違いもこのようなところに見られます。また、日常生活の中で使用される場合では、ウロコが「はがれる・取れる」ことは考えられません。何かに強く引っ掛けたり、故意に強い力で引っ張らない限りはがれることはありません。
Q:パイソン革はクロコダイル革と比べると薄い革という印象があるのですが、耐久性はどうなんですか?
A:確かにクロコダイルと比べると革の厚みは全体的に薄いですが、強く剥がない限り、破れることはありません。大きさや個体差もありますが、革の厚みだけで言えばリザード(トカゲ)革と同じくらいです。パイソン革と言っても範囲が広く、革の厚さも取れる部位やサイズにより差が出てきます。
Q:パイソン革のウロコがめくれたり、起き上がってくることはありますか?また、対処方法はありますか?
A:ほとんどのエキゾチックレザーは製革(革を作る作業)の最終工程で、革を引っ張った状態で乾燥させて平らな状態に整えています。しかし、パイソン革のウロコが起き上がったり、逆向け状態となり、めくれ上がってくることがあります。
これは、使用しているうちに徐々にウロコが起きてきたり、ウロコとは逆方向に強く押つけられたり、湿度などの変化・作用により起こるといわれています。
軽くめくれている状態であれば、ウロコの流れに沿ってやわらかい布で軽く押つけるようにカラ拭きしたり、普段からパイソン表面を手で(水や雨で濡れていたり、汗ばんでいる状態は避ける)なでながらウロコの流れを整えてあげることで、ウロコのめくれを直し、防ぐことが可能になります。
最後に
多彩な表情を持ったパイソン革。意外と丈夫で使いやすい革なんです。
みなさまもパイソンと出会ったときには、ぜひ触れて、その柔らかさを感じてみてくださいね。