みなさん、こんにちは。
先週、少し厚手のストールを出しました。一枚ずつ着るものを増やしていくからでしょうか。春から夏、夏から秋よりも、日を追うごとに季節の変化を強く感じるのは、この秋から冬にかけてが一番かもしれませんね。
そして、気温が下がるとともに景色も変わり始めました。桜に魅了される春とはまた違い、木々が美しい姿を見せてくれる秋。
今日は、そんな木の葉たちの色の便りと共に、この季節に似合う“色”を写したエーテルのアイテムをご紹介します。
山から麓へ、紅葉のリレーがスタート
都内でも、朝や晩に冷え込む日が増えてきました。最低気温が8度から9度以下の日が続くようになると、紅葉前線がスタートします。山から麓へ、平均すると10日に500メートルほどの割合で、じわりじわりと紅葉のエリアが広がっていくのだそうです。
日本の紅葉が美しいと言われる理由のひとつに、落葉樹の豊富な種類が関係しています。カエデの紅葉で有名なカナダやヨーロッパと比べても、日本には倍近くの落葉広葉樹があるのだとか。
種類が多いということは、色もそれだけ豊かだということ。様々な色が、自然に、複雑に混じり合うからこそ、日本の紅葉の景色には繊細な趣があるのかもしれません。
日本の紅葉の美しさは『万葉集』の歌にも登場します。なんとも果てしない話ですが、遡ること1000年以上前から変わらない感性が私たちのDNAに刻まれているんですね。
彩りと深みが魅力のエーテルのアイテム
熟成したワインのように、濃厚で深みのある赤が魅力のDIAMANT“クラシックレッド”。ディアマンシリーズは、農耕馬のお尻の一部からしか取れない“コードバン”という希少な革でつくられています。
他の革にはない透明感のある艶がコードバンの魅力。湖面に映る紅葉のようなドラマチックなレッドは、この季節のファッションに大人の魅力をプラスしてくれるはずです。
植物、とりわけ落ち葉と革には、深い関係があります。動物の革は、鞣す(加工する)ことでバッグや小物の材料として使えるようになるのですが、その鞣しの工程で使われるのが、植物から抽出される“タンニン”という成分なんです。遠く遥かむかし、落ち葉などがたまった水辺では革が腐らないことを知った人々の知恵と技術が、現代にも繋がっているんですね。
DIAMANT(ディアマン)シリーズへ→
もうひとつご紹介したい商品がFLEURS(フルール)シリーズ。上質なラム革に春の喜びを描いた印象派の絵画のようなフルールシリーズですが、木の葉の赤や黄色が繊細に混じり合うこの季節にも共鳴するアイテムです。
この美しいアートレザーは、イタリア・ミラノのタンナー(革屋)でつくられたもの。世界のファッションを牽引する街で生まれた色彩に感性が揺さぶられますよね。
ふと手にするたびに自然の色のエネルギーが伝わってくる、そんなお守りのような、みなさんの持ち物の中のチャーミングな存在になれたらいいなと思います。
FLEURS(フルール)シリーズへ→
紅葉の真っ赤は、甘〜い色。
気温が下がり冬を迎える前になると、樹木は葉を落とす準備をはじめます。紅葉の赤い色素の原料は、枝へ運ばれなくなった葉の中の糖分なんだとか。真っ赤に色づいた景色が甘~い色素でできているなんて、なんだかほっこりしますよね。
ますます愛おしく見える落ち葉たち。拾ったり、押し葉にしたり、紅葉は見るだけではなく楽しみ方も様々。久しぶりに開いた本の中にきれいな押し葉を見つけると、なんだか宝物を見つけたような幸せな気持ちになるものです。いつかの自分へのギフトに、押し葉をつくってみてもいいですよね。
紅葉という自然が織りなす神秘的な景色に、私たちもまた感性を磨き、色の声に耳を澄まし、美しい製品を生み出していきたいと思います。
それでは、みなさんも素敵な秋をお過ごしください。