みなさん、こんにちは。
くもり空の梅雨冷えかと思えば、晴れ間になると真夏日に。そんな急な寒暖差に体がびっくりしていますが、道に咲く草花のようにしなやかに順応していかなくてはと思う今日この頃です。
さて本日は、初夏の花、７月の誕生花“ユリ”をご紹介します。すらりと伸びて凛と咲くユリの花。その姿、香り、すべてに気品が溢れている特別な美しさを持ったお花ですよね。
毎月たくさんの方にご応募いただいている誕生花のブーケプレゼントもご用意していますので、どうぞ最後までお付き合いください。
純潔のシンボル「マドンナ・リリー」
“ユリの花”と聞くと、真っ白な大輪の花を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ユリはとても種類が豊富。自生種は100種類以上あると言われ、そのうちの15種ほどが日本に自生しています。
“ヤマユリ”や“テッポウユリ”など日本の自生種は花が大きくて美しいものが多く、世界に流通する園芸品種の祖先が日本に多く存在しています。美しいユリの自生地が豊富だった日本では、古くは「古事記」（712年）にその名が記されるなど、私たちの原始的な記憶の一部に気品のあるユリの花が残っているのかもしれません。
北半球が原産のユリは、東洋では主に薬用や食用として栽培されていたそうですが、日本では救荒植物として飢饉などの飢えをしのぐ食糧としての役割が主だったようです。今やユリ根は希少な高級食材ですから時代の移ろいを感じますよね。
一方、西洋では聖母マリアを象徴する花“マドンナ・リリー”としてキリスト教との結びつきの強い神聖な花として有名です。美術の授業で習った方も多いと思いますが、『受胎告知』と呼ばれる宗教画には真っ白なユリの花が多く描かれています。
聖母マリアにキリスト教の受胎を告げる天使ガブリエルが持つ花がユリの花です。そのため、“純潔”を象徴する花とも呼ばれ、古くから修道院の庭にはたくさんのユリの花が植えられていたと言います。
中世の“マドンナ・リリー”は、日本のユリと比べると小ぶりな花だったそうですが、香りはとても強かったのだとか。現在は、日本からシーボルトが持ち帰った琉球列島原産の“テッポウユリ”を祖先に持つ品種が定着しているのだそうです。明治時代、重要な輸出品のひとつだったユリは海外で品種改良され、やがて逆輸入される形で国内でも人気の花となりました。
さて、このコンテンツでは、「ハナと枝」のフローリストみどりさんに監修をお願いしていますが、今回は、淡いピンク色の“オトメユリ”と深みのあるオレンジ色が華やかな“ヒメユリ”の日本原産の美しいユリをセレクトしていただきました。
「オトメユリは、うつむくように咲く姿がとっても可愛いですよ」と、みどりさん。淡いピンク色と透けるような美しいグリーンの葉。エーテルのブランドイメージにもぴったりの“オトメユリ”は、その名にぴったりのチャーミングなユリですよね。
花言葉は「純粋」「無垢」
ユリの花言葉は、イメージ通りの清い言葉が並びます。
『純粋』と『無垢』。
ギリシャ神話や古事記に登場するユリのもつ歴史。マドンナ・リリーとしての象徴的な役割。そんな背景を感じさせる凛とした花言葉ですよね。
色や花の種類によっても花言葉が存在します。
白い色 『純潔』『威厳』
オレンジ色 『華麗』『軽率』
ピンク色 『思わせぶり』
また、今回ご紹介しているヒメユリには『誇り』、オトメユリ（ヒメサユリ/ササユリ）には『清浄』『上品』といった花言葉がつけられています。ちなみに、ユリの代名詞といっても過言ではないカサブランカの花言葉は『純潔』。プレゼントされる際にはぜひ参考にしてくださいね。
ユリといえば、“香り”も魅力のひとつですよね。先ほども書きましたがマドンナ・リリーの原種はとても強い濃厚な香りを放っていたそうです。香り、匂いは記憶に直結するとも言われますから、ユリが古代から人々に強い印象を与えてきたことは必然なのかもしれません。
ユリの香りは、副交感神経に働きリラックス効果があると言われています。ぐっすり眠りたい方は寝室に飾るのもオススメですが、品種によっては香りが強いものもありますのでお好みの香りを選んで飾ってみてください。
誕生花のブーケをプレゼント！
お守りのように私たちに寄りそう誕生花。この連載では、素敵なフローリスト「ハナと枝」のみどりさんがつくる、魅力的なお誕生花のブーケをプレゼントしています。
「ユリは花粉に要注意。ユリの花が開いたら早いうちに花粉をとってください。もし服などに花粉がついたらセロテープなどでペタペタと取るのが一番です。こすると繊維に残ってしまうので気をつけてくださいね」と、アドバイスをもらいました。
プレゼントのブーケは、お届けのタイミングで旬のお花を選んでいただきますのでどんなアレンジが届くのかお楽しみに！
改めまして、７月生まれのみなさまお誕生日おめでとうございます！どうぞ素敵なお誕生日をお過ごしください！
※今月の応募キャンペーンは締め切らせていただきました。ご参加ありがとうございました。当選者の方には、ご記入いただいたメールアドレスに後日ご連絡させていただきます。メールフィルタをご利用されている場合は、[aet.jp]ドメインからのメールを受信できるように設定してください。
【ユリ】
学名：Lilium
分類：ユリ科 ユリ属
原産地：北半球の亜熱帯地域
和名：百合
開花期：夏
誕生花：8/11/ 7/22（ヤマユリ）12/31（カサブランカ）
花もち：7日〜10程度
