皆さまこんにちは。エーテルスタッフの遊佐です。
本日で連載6回目の「エーテル美術館」。
今回はいつもとは少し趣向を変えて、今の季節に花屋で出会えるアートな花と、その花言葉やエピソードをご紹介させていただこうと思います。エーテルらしい、大人可愛い雰囲気の花を3種類ご用意しました。
4月9日は“美術展の日”なのだそう。
美術館に足を運ぶことが難しい方にも、ご自宅で気軽に楽しめる『花の美術展』をお届けします。
「美人」の花言葉が似合うモカラ
磁器のようなしっとりすべすべの白い花びらに、パープルカラーのドット模様。
なんともお洒落なこちらは、蘭の仲間「モカラ」です。
今流行りの色でもある、灰色がかった赤紫のことを「オーキッド」といいますが、これを日本語に訳すと「蘭」。
たしかに、色の名前になるのも納得な美しさですよね。
『美人』、『気品』の花言葉も、その芸術的な色と造形にぴったり。
モカラは、3種類の蘭を交配して作られた人工的な品種の花。
高級品のイメージのある蘭ですが、こちらは安価で花もちも良く、多くの花を咲かせます。
わたしは、自然の花の美しさや儚さはもちろん好きですが、こういった人工的に作られた花も大好きです。
「きれいな花をもっと手軽に楽しんでほしい」という花農家さんの熱意を感じますよね。
多年草ではありますが、初夏には特にたくさんのカラーが出回ります。
なかには、ドット模様のない無地のデザインも。ぜひお気に入りのカラーを探してみてくださいね。
女子力高めなラナンキュラス
春は、出回る花の種類が最も豊富な季節。毎年、見たことのない魅力的な花々に出会います。
今年出会ったとっておきは、ラナンキュラスの“ハーマイオニー”。
単色の八重咲きラナンキュラスは見かけますが、こんなに可愛らしいグラデーションのものは初めて見ました。
ここ数年で生まれた、新しい品種なのだそう。
絶妙なカラーリングはもちろんのこと、太陽の光を浴びると柔らかにほころび、夜になるとぎゅっと詰まった花びらを更に閉じようとする姿にも、自然の神秘を感じます。
フリフリの女の子らしい見た目に、こちらの女子力まで上がりそう。
普通のラナンキュラスと比べると少々値は張りますが、自分へのご褒美に買い求めたくなる可愛らしさです。
ちなみにラナンキュラスの花言葉は「とても魅力的」。
元は一重咲きでしたが、豪華な八重咲きの品種が開発されたことで、この花言葉が付いたのだそう。
贅沢な見た目と粋な花言葉は、贈り物にも喜ばれそうですね。
“狼”の名を持つルピナス
最後は藤の仲間、ルピナス。
藤は基本的に下向きに花をつけますが、ルピナスは上向きに伸びるため「昇り藤」とも呼ばれます。
なんだか縁起の良い名前ですよね。
水彩絵の具のような透明感のあるカラーと、たわわに咲くハート形の花びらがとってもキュート。
「いつも幸せ」、「あなたは私の安らぎ」の花言葉も、柔らかな雰囲気によく似合います。
ルピナスという名前はラテン語の“狼”から来ています。
可愛らしい見た目とは裏腹に、どんな過酷な土地でも育つ姿に敬意と畏怖の念を込めて、狼に例えたのだそう。
アニメ『ルパン三世』のモデルにもなった、『アルセーヌ・ルパン』という小説がありますが、この“ルパン”という名前は、作者のルブランがルピナスから取ったもの。
獰猛なイメージがある狼ですが、実は感情表現が豊かで、情に厚い生き物。
そういったところと、怪盗紳士のイメージを重ねたのかもしれませんね。
春はアートな花に出会える季節
4月9日「美術展の日」にちなんでアートな花々をご紹介しましたが、お楽しみいただけましたでしょうか。
春は一年で最も花の種類が多い季節。
今回コラムに登場した花以外にも、ユニークなデザインのものがたくさん出回っています。
「これは…!」という花を見つけたら、ぜひ教えてくださいね!
「エーテル美術館」、次回の更新は5月上旬頃の予定です。
美術館に遊びに行くような気軽な気持ちで、ぜひまたご覧ください。
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